「水の信仰と文化」で伝えていきたいこと

水は、人間の生命や生活に不可欠なものです。

水と人間との関わりは、まことに多様で永い歴史があります。水を、日本人は生活用水として利用してきただけでなく、水自体を敬い、崇拝する篤い信仰心を持ち、水をめぐる民俗、伝統行事、祭礼、文化等を豊かに花咲かせています。

 

日本人にとって水は、物質である以上に日本人の心性を宿す魂そのもの。

古くは、「養老の水」から正月に汲む「若水」まで、水そのものに霊性を人々は感じてきました。その一方、既に神話の時代に稲作用に灌漑施設を作り、奈良時代以前に天智天皇が水時計を考案するなど、水を利用した産業や事業の豊かで多彩な歴史があります。

 

水をめぐる日本人の心や信仰などといった精神の拠りどころが、近年、急速に失われています。

水の文化をはじめ、伝統的な民俗、行事、祭礼等も、人々の高齢化や過疎化に伴い、全国的に消滅に向かっています。温暖化が進み、水はもはや天然無尽蔵のものではなくなっています。水がまさに危機に瀕しているのです。

 

今だからこそ守り育て、未来へつないでいくべき「水をめぐる日本の心や信仰・文化」

私たちは、このような認識に立ち、水をめぐる日本人の心や信仰、文化について、全国各地に伝えられ、今なお大切に守られ息づいている様々な事象、さらには水をとりまく諸問題や取り組むべき諸課題などを誠実に発信していきたいと考えています。

そして、また、こうした活動を通じて、今や危機が叫ばれる水に関連した資源を保全し大切に活用する取り組みにもささやかながら役立てたいと考えています。